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移動サービス(移送サービス)とは

誰もが自由に外出できる社会をめざして…移送サービスとは?

移動サービス(移送サービス)とは、何らかの理由により移動自体や公共交通機関を使用するのが困難を伴う人に対して、自動車を使用して外出支援を行うサービスです。

たとえば、障害者や高齢者などの方が「病院に行きたい」「買い物に行きたい」ときなどにご利用いただけます。利用者が、ご自宅などから車両にご乗車いただき、目的地まで送り届けるサービスです。

移動サービスや、移送サービスと呼ばれます。

その他の呼び名もあります。たとえば送迎サービスや、STS(Special Transport Service)など。あるいは、単に介護タクシーといった呼ばれ方など、非常に様々です。

このようなサービスが有償(運送中の反対給付(運転手の運送中の人件費を含むもの)といった対価・報酬を得て)で行われる場合には、許認可や専門資格が必要になってきますのでご注意ください。

詳しくは、この後の記事で説明していますので、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。

目次

許認可や登録が必要となる場合

送迎に対し、有償運送の許可や登録(運転者は全員、2種免許または福祉有償運送の資格取得が必要になる)が必要になる場合は、たとえば

  • 外出先や目的地まで車を使用して送り届ける事に対して、運送中の反対給付(運転手の運送中の人件費を含むもの)といった対価・報酬を得る場合
    • 仮に名目(費目)を変更したとしても、送迎の対価・報酬とみなされる場合がある
  • 埼玉県の障がい児(者)生活サポート事業において送迎業務を行う場合
  • 訪問介護員(ヘルパー)等が介護給付費等を得て、かつ運送中の反対給付(運転手の運送中の人件費を含むもの)を請求して通院等のために利用者の送迎を行う場合
    • 介護保険の訪問介護、障がい福祉サービスの居宅介護・行動援護・同行援護・重度訪問介護・移動支援(地域生活支援事業)
    • 運送中に反対給付(運転手の運転中の人件費を含むもの)や介護報酬が発生しなければ有償運送とはならず、利用者を送迎する場合に道路運送法上の許可や登録は不要

などといった場合になります。

また、送迎加算を算定している場合で、燃料費等の実費額が送迎加算の額を超過する場合に、利用者から実費等を徴収して送迎を行う場合には、道路運送法の規定により、有償運送の登録または許可の手続き等が必要になる場合もあります(道路運送法上の取り扱いについて留意が必要です)。

許可を要しない無償送迎・自家輸送といった形態について

上記のように、許認可や登録が必要ないケースは、たとえば以下のものがあります。

本内容については、令和6年3月1日に「道路運送法における許可又は登録を要しない運送に関するガイドラインについて」という新ガイドラインが発出されました。下記以外の内容などについては、本ガイドラインを直接ご確認ください。

今回(令和6年3月1日)の改定のポイントは、以下の通りです。

無償運送の新しいガイドラインの基本的な考え方

これまで無償運送について、いくつもの通達が累次に出てきました。

その時々で国土交通省へ様々な質問が来て、それに対する通達としての回答を示してきたわけでありますが、これまでの複数の通達に関する内容をもう一度整理し、現在の状況を踏まえ、必要と考えられる内容も含めて取りまとめを行いました。

その取りまとめには、2023年にタクシー・バス会社、福祉輸送の方々、NPOの代表者等の複数の関係者と何度かにわたって勉強会を行い、議論を行った上で作成しました。

  • 輸送というのは安全かつ継続性が第一なので、以下の順番を押さえます。
    • バス・デマンド交通・タクシーなどの公共交通機関の活用を第一に考える。
    • 公共交通機関による運送サービスが十分に確保できない場合には、道路運送法の定める自家用有償旅客運送制度を組み合わせて移動手段を確保する。
    • それでも提供できない部分について、無償運送(地域での互助活動・ボランティア活動による運送・自家使用の自動車による運送等)も考えていく。
  • 有償運送は道路運送法で規制をかけているが、無償運送は本来的には一定の考え方やルールを設けた範囲内において自由にできる・各自がやって良い(何かの具体例に当てはまらないと無償運送として認められない、という考え方ではない)ものである。
    • したがって、「無償運送は、許可・登録を得ずに安心してやってください」ということを示すために、類型を整理して、ガイドラインとして示しました。

無償運送と有償運送との線引き

利用者から運送の反対給付として金銭を収受する場合を有償運送とし、反対給付として金銭を収受しない(ガソリン代等実費に収まる範囲)を無償運送(道路運送法における許可又は登録を要しない運送)としました。

有償運送は道路運送法で規制をかけていますが、無償運送は道路運送法による規制がなく、自由に行うことができます。また、無償運送なので、運送を行える範囲に制限はありません。

以下の行為は無償運送として行うことができます。有償運送ではないので、許可または登録は不要です。

  • 任意の謝礼の支払い
  • 利用者からの「ガソリン代等実費」の支払い
  • 利用者以外から収受するもの(補助金や寄付金等)は反対給付としてみなされず、金銭を受け取ることができる

「ガソリン代等実費」の定義

利用者から支払いを受け取ることができる「ガソリン代等実費」の定義は以下の通りです。

  • 反対給付として該当しない範囲「ガソリン代等実費」とは、運送(運送中や、運送前後の回送に必要な経費を含む)に必要なガソリン代・有料道路代・駐車料金のほかに、新たな実費対象として保険料・車両借料(レンタカー代)が加わります。
  • ガソリン代の算出は、一般的には直近のガソリン価格等を利用して「走行距離÷燃費(km/l)×1lあたりのガソリン価格(円/l)で計算しますが、運送が頻繁な場合には一定期間「1kmあたり◯円」と定めて概算することも、簡易な方法として容認されます。
  • 上記のガソリン代等実費を超えて、利用者からその他の費用(運転者に対する人件費等)が支払われた場合は反対給付とみなします。
  • なお、上記の保険料とは「ボランティア団体等による1回あたり、または1日あたりの無償運送行為を対象に提供されている保険(該当保険が年間契約の場合を含む)」または「レンタカーの借り受けに伴って加入する一時的な保険(免責補償制度(CDW)および休業補償(NOC)」を指し、当該車両にもともと掛けられている自賠責保険や任意保険は対象外です。
  • 重要なポイントは、これらが「その送迎が行われなかった場合には、発生しなかったことが明らかな費用」であることです。その送迎を行うことで発生したことが明らかな費用であれば、その送迎の利用者から金銭を受け取ることが可能になります。
  • したがって、たとえば介護施設や幼稚園、自治会等が使用する車両が「主として送迎を行う利用者のためだけに購入・維持している場合(送迎専用車両の場合)」については、実費の範囲に車両償却費・車検料・保険料(当該車両に元々かけられている自賠責保険・任意保険)等の車両維持費)を含めても問題ありません。
  • 一方で、たとえばボランティアや職員等が所有するマイカーを使用して送迎を行う場合には、送迎専用車両とは言い難いので、上記に記載した車両償却費・車検料・保険料(当該車両に元々かけられている自賠責保険・任意保険)等の車両維持費)を利用者から受け取って良い「ガソリン代等実費」に含めることはできません。

利用者から受け取っている金銭がまったくない場合

対価・報酬を得ずに送迎を行う場合(他の名目での報酬もまったく得ていない場合)は無償運送とみなします。

「任意の謝礼」とは

運送の提供者が金銭の支払いを求めず、利用者から「謝礼」として金銭等が支払われた場合は、社会通念上常識的な範囲での謝礼については、無償運送とします。

ただし、以下の場合には謝礼とは認められません。

  • 運送を提供する者が運賃表を定めて、それに従って利用者が金銭を支払う場合。
  • 口頭・ジェスチャー等により利用者に強く謝礼の支払いを促す等、謝礼の名を借りて実質的には運賃を求める場合。なお、この場合は「ガソリン代等実費」の支払いを求めることは可能です。
  • ウェブサイト等により無償運送サービスを仲介・紹介するサービスで、謝礼を支払わないとサービスが提供されなかったり、謝礼の有無や金額の違いで差別的取り扱いを行う場合は、任意の謝礼とはみなされません。

施設等の送迎(デイサービスや通いの場、短期入所生活介護、学校その他の施設)

デイサービスや通いの場などの送迎を行う場合の留意点は以下の通りです。

  • 目的地であるデイサービスや通いの場などの運営団体が、その施設等への送迎を一体的に行う場合、デイサービスや通いの場などの利用料を利用者から受け取ることは問題ありません。
  • また、送迎の利用の有無によって「ガソリン代等実費」の範囲で利用料に差を設けても問題ありません。
    • 介護報酬上の加算(送迎加算・送迎減算)を受けて行う送迎についても、無償運送と取り扱います。この記述自体は国土交通省の新ガイドラインから記載されなくなったものの、厚生労働省の事務連絡には記載されています。
  • また、利用者からの依頼や要望に応じて、送迎途中で商店等に立ち寄っても問題ありません。

介護報酬上の加算(もしくは減算)というのは、たとえば障害福祉サービス事業者(具体例として、児童発達支援・放課後等デイサービス・就労移行支援・就労継続支援(A型・B型)・生活介護・日中一時支援(地域生活支援事業)など)等が行う送迎輸送で、市町村が従来の送迎加算の範囲内の額(利用者負担分を含む)を給付する場合や、介護保険上の通所介護(デイサービス)・通所リハビリ施設等の送迎減算、特別養護老人ホームの透析の通院送迎を行った場合の特別通院送迎加算などがあります。

訪問介護や居宅介護等における移動支援サービスの送迎

従来では「訪問介護サービス等に連続して移送を行う場合は道路運送法上の許可又は登録を求める」こととし、これらを受けずに運送を行う訪問介護(居宅介護等の障がい福祉サービスも同様)事業所については介護報酬の対象としない」と強く書かれていましたが、今回の無償運送のガイドライン改定で、乗降介助が介護報酬の対象となっている場合でも、運送は介護報酬の対象外となる場合には、運送中に「ガソリン代等実費」を受け取って無償運送を行うことは可能となっています。

  • 反対給付を受け取る場合には、有償運送の許可又は登録が必要です。
  • 介護保険法に基づく訪問介護や、障害者総合支援法に基づく居宅介護、行動援護、同行援護、重度訪問介護、重度障害者等包括支援および、地域生活支援事業の移動支援で運送を行う場合においても上記と同様です。

生活支援サービスなどとの一体的な運送

ここでの「生活支援サービスなどとの一体的な運送」は、以下の2つのタイプがあります。

  • ゴミ出しや庭の草取りなど、様々な生活支援サービスを提供するボランティア団体などにおいて、そのサービスの1つとして送迎が位置づけられていて、かつ他の生活支援サービスと一律の料金体系である場合。
    • 一律の料金体系とは、たとえば1回あたり◯◯円、1時間あたり◯◯円といったものを指します。
  • たとえば提供する生活支援サービスが「病院内や買い物施設内などにおける付き添い支援」のみであるボランティア団体などにおいて、送迎があくまでそれに付随して行われるものである場合。
    • この場合は「病院内や買い物施設内などの付き添い支援」が有料であったとしても、送迎中に反対給付を受け取らなければ無償運送となります。
  • これらの2つのタイプにおいて、「ガソリン代等実費」を追加で受け取ることも可能です。

ただし、どちらのタイプでも実態として送迎のみを行っている場合はタクシーと同じで有償運送とみなされ、道路運送法の許可または登録が必要になります。

利用者以外から収受するもの(補助金や寄付金等)を受け取る場合(第三者からの給付)

運送主体が「利用者以外から収受するもの(補助金や寄付金等)」については、原則として「運送サービスの提供に対する反対給付」とはみなされず、無償運送と取り扱います。

  • 国や地方公共団体からの団体の運営に要する費用の補助金や、第三者からの寄付金や協賛金についても、個々の運送行為と結びつかないものであれば、団体への給付金とみなし、団体職員や運転者などの人件費に充てる場合でも道路運送法の許可又は登録は不要で、無償運送と取り扱います。
    • 運送主体が運送サービスのみを提供する団体等であったとしても問題ありません。
    • 訪問介護の介護報酬(乗降介助)などについても、運送は介護報酬の対象外であるため、この考え方と同様です。
  • 「ガソリン代等実費」に該当する費用が国や地方公共団体から補助されている場合は、補助金を受け取っている費用と重複した費用を利用者から「ガソリン代等実費」の範囲でも受け取ることは不適切です。
  • 運送サービスの利用者に対し、国や地方公共団体が運送利用券を直接または間接的に給付する場合は有償運送とみなされ、道路運送法上の許可又は登録が必要となります。
  • 国や地方公共団体がボランティア団体等に運送を委託する(運送主体が国や地方公共団体になる)場合は、この「第三者からの給付」には該当しません。

自治会等の地縁団体等が、会費の一部を送迎経費に使用した場合

社会福祉協議会、自治会・町内会・青年会、まちづくり協議会、マンション管理組合、老人クラブ等の地縁団体の活動として、会の運営経費全般に充てることを目的として受け取った会費で、その一部を送迎に係る経費に使用したとしても無償運送と取り扱います。

  • 会費で車両を調達したり、会費から運転者の報酬を支払うことも可能です。
  • また、運送サービスの有無によって「ガソリン代等実費」の範囲で会費に差をつけることも可能です。
  • ただし、実質的に運送サービスのみを提供する団体等であるとみなされる場合には有償運送とみなされ、道路運送法の許可または登録が必要になります。
    • ただし、もしも運送サービスのみを提供する団体等であっても、会費の徴収が「ガソリン代等実費」のみの範囲であれば、無償運送と取り扱います。この場合は反対給付として、運転者に対する人件費等を受け取ることはできません。

通訳案内士等による観光ガイド事業との一体運送

国や地方公共団体および、公益社団法人日本観光振興協会ならびに公的機関が認定・付与する資格(通訳案内士等)を有する観光ガイドが、ガイドのために人を運送する場合で、運送に特定した反対給付がない場合には、無償運送となり、「ガソリン代等実費」を受け取ることも可能です。

ただし、観光ガイドと称していても、提供されるサービスが当該地域に関する専門的な知識や高度な語学力等に基づくガイドの提供ではなく、単に目的地までの運送サービスのみである場合には有償運送とみなされ、道路運送法の許可または登録が必要になります。

その他の新ガイドラインの改定ポイント

  • 宿泊施設・介護施設の付随送迎
    • 商店等への立ち寄り、観光スポットへの送迎も可能であることを明記しました。
  • ツアーやガイドに係る付随送迎
    • ツアーやガイドに付随して運送が可能であることを明記しました。
  • 運送サービスの有無で料金に差を設ける場合
    • 従来は運送サービスの有無で料金に差を付けることはできなかったが、実費徴収(ガソリン代等)の範囲に限り、収受が可能であること(運転手の人件費に充てなければ問題ないこと)を明記しました。

その他の詳細や具体的な例示については以下の通りです。

  1. 利用者からの給付が、実費相当額(ガソリン代・有料道路代・駐車料金・保険料・車両借料(レンタカー代))を得て(または割り勘を含む)送迎を行う場合
  2. 宿泊施設(ホテル・旅館等)が、駅や空港、港等と宿泊施設間の無償送迎を行う場合。
    • 利用者の要望に応じて、送迎途中で商店等に立ち寄ることも可能。
    • 送迎が長距離に及ぶ場合も、利用者対象のサービスとして社会通念上妥当な場合は許可や登録は不要。
    • ホテル・旅館・農家民泊等が近隣施設や観光スポットへの運送(スキー旅館からゲレンデ、旅館から海水浴場、宿泊施設からイベント会場等)を無償で行うことも可能。
  3. 施設送迎(介護施設、学校その他の施設)への無償送迎を行う場合。
    • この場合も、施設利用者からの依頼・要望に応じて送迎途中で商店等に立ち寄ることも可能。
  4. 生活支援サービスなどとの一体の無償送迎を行う場合。
    • 通院や買い物等に同行する支援、子どもの送り届けが含まれる「子どもの見守り支援」など、提供サービスに人の運送が付随して行われるものは、当該サービスが有料でも反対給付がなければ許可や登録は不要。
    • 提供サービスの実態が目的地への運送のみの場合は有償運送とみなし、許可や登録が必要。
    • 子どもの塾・習い事・部活動等への無償送迎を、地域のボランティア・互助活動として組織的に行うことは差し支えないが、地域のタクシー事業者の中には「子育てを応援するタクシー」を実施している事業者もおり、こうしたサービスの活用促進にも留意されたい。
  5. ツアー等のサービス提供事業者がツアー参加者を対象に行う、サービスに付随した無償送迎を行う場合。
    • ダイビング・シュノーケリング等のマリンスポーツやスノーシューツアー等の事業者が、ツアー利用者を近隣の駅やバス停、宿泊施設等からツアー実施場所まで利用者を対象に無料サービスで行う無償送迎。
    • サイクリング・ツアー等で、ツアー参加者の突発的な体調不良・天候不良等により、ツアー参加者を伴走車に乗せて行う無償送迎。
  6. 通訳案内士等による観光ガイド事業との一体となる無償送迎を行う場合。
    • 国や地方公共団体および、公益社団法人日本観光振興協会ならびに公的機関が認定・付与する、資格を有する観光ガイドが、ガイドのために人を運送する場合で、運送に特定した反対給付がない場合。
    • ただし、観光ガイドと称していても、サービスの実態が当該地域に関する専門知識や高度な語学力等に基づくガイドの提供ではなく、目的地への運送のみの場合は有償運送とみなし、許可や登録が必要。
    • 実費負担を一部の利用者に求めるために利用料の差異を設ける場合は、利用料と運送サービスの実費相当額負担分を明確に分けて、必要に応じ利用者に説明できるようにすることが望ましい。
  7. 上記2~6の中から、たとえば有料の施設利用や宿泊施設・幼稚園等に付随する送迎(運送)サービスについて、送迎利用の有無にかかわらず利用料に差異がない場合や、「ガソリン代等実費」の費用を別途徴収する場合については許可や登録は不要。
    • また、上記のほかに送迎利用の有無によって利用料に差異を設ける場合、実費の範囲内の費用(上記3のほかに、主として送迎を要する利用者のためだけに車両購入・維持されていることにかんがみ(送迎専用に使用している車両の場合)、車両償却費・車検料・保険料(当該車両に元々かけられている自賠責保険・任意保険)等の車両維持費)を含めることも差し支えない。
  8. 幼稚園等において、「通学通園に係る自家用自動車の有償運送許可」を得た場合には、利用者から運行にかかる人件費相当を徴収することが可能になります。
  9. 介護予防・日常生活支援総合事業の訪問型サービスB・Dおよび、一般介護予防事業の一環として行う運送において、「提供するサービスに人の運送が付随して行われるもの」であり、運送に特定した反対給付がない限り、有償運送には該当せず、許可や登録は不要。
  10. 地域支援事業交付金等から補助されるガソリン代等の実費ならびに、ボランティアに対するボランティアポイントおよびボランティア奨励金は運送の反対給付とはみなされないため、有償運送には該当せず、許可や登録は不要。
  11. 他人の車両の運転を委託されて送迎を行う場合(自動車を用意せず、運転役務のみを提供する場合)は、運転役務の提供者に対して報酬が支払われたとしても有償運送には該当せず、許可や登録は不要。
    • ただし、運送の態様や対象の旅客の範囲によっては、自動車運転代行業・人材派遣業等とみなされる場合があるので、それぞれの関係法令が提供されることに留意が必要。
    • 具体例として、「利用者の所有する車両を使用して送迎を行う場合(利用者自身が借りたレンタカーを含む)」「企業所有の車両を使用し従業員送迎を行う場合で、運転業務を外部に委託する場合」などが有償運送には該当せず、許可や登録は不要。
  12. 保険料とは、ボランティア団体・NPO等による無償運送行為を対象とする1日保険(年間契約を含む)を指すが、当該車両に元々かけられている自賠責保険・任意保険は対象外。
  13. レンタカーの借受にともない加入する免責補償制度及び休業補償といった一時的な保険は対象。

など。

上記のサービスは、運転する者が運転免許証を持っていれば、送迎車を運転することが可能とは考えられますが、留意事項としては以下について利用者が十分認識した上でサービス提供が行われる必要があります。

  • 上記の運送行為は道路運送車両法上の法規制の対象外であり、同法が定める輸送の安全および利用者保護のための措置が担保されていない旨(自主的に措置を行っている場合にはその旨)
  • 事故が生じた場合の責任の所在
  • 損害保険の加入の有無および補償内容

上記の無償運送(道路運送法の許可又は登録不要の運送)について、不明点がある場合は運輸局および運輸支局に問い合わせしてください。

その他、こういったケースがどのような運送形態(有償運送・無償運送)に当てはまるのか、といった個別事案についても上記と同様です。

法規制の対象となるかどうかの確認のために当社にご質問いただいても、このようなご質問にはお答えが出来ません(お役に立てることはありません)のでご容赦ください。仮に、何らかの回答を当社から行ったとしても、それは何らかの保証には繋がらないからです。

移動サービスの類型

移動サービスの類型には、一例として下記のものがあります。

  • 福祉有償運送
  • 交通空白地有償運送(旧・過疎地有償運送、公共交通空白地有償運送)
  • 介護タクシー、福祉限定タクシー(福祉輸送事業限定許可)
    • 介護保険タクシー(通院等乗降介助)
    • 民間救急車(患者等搬送事業)
  • ヘルパーによる有償運送、訪問介護員等による有償運送(通院等乗降介助、ぶら下がり許可)
  • 自家用車活用事業:法人タクシー事業者による交通サービスを補完するための地域の自家用車・ドライバーを活用した有償運送
  • 無償運送(完全無償またはガソリン代等の実費程度のみを負担してもらう送迎など)
  • 自家輸送(デイサービス送迎や、スポーツジムでの送迎など)

一般のタクシーや介護タクシーには、救援事業という制度がある

一般のタクシーや介護タクシー事業者(一般乗用旅客運送事業者)には、救援事業というものが定義されています。運輸支局に届け出をして許可を得ることが必要ですが、保険外サービスとして所定の運賃を得ながらお買い物代行・薬取り代行・忘れ物受け取り・電球交換などの業務を行うことが可能となります。

自家用自動車による有償運送では、このようなサービスは定義されていません(実施することができません)。

法令上での「有償運送」の定義とは

以下の場合を除き、自家用自動車(白ナンバーの車)は有償運送に使用してはいけません。

(有償運送)
第七十八条 自家用自動車(事業用自動車以外の自動車をいう。以下同じ。)は、次に掲げる場合を除き、有償で運送の用に供してはならない。
一 災害のため緊急を要するとき。
二 市町村(特別区を含む。以下この号において同じ。)、特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項に規定する特定非営利活動法人その他国土交通省令で定める者が、次条の規定により一の市町村の区域内の住民の運送その他の国土交通省令で定める旅客の運送(以下「自家用有償旅客運送」という。)を行うとき。
三 公共の福祉を確保するためやむを得ない場合において、国土交通大臣の許可を受けて地域又は期間を限定して運送の用に供するとき。
(登録)
第七十九条 自家用有償旅客運送を行おうとする者は、国土交通大臣の行う登録を受けなければならない。

道路運送法より引用

原則として、他人の需要に応じて運送中の反対給付(運転手の運送中の人件費を含むもの)を請求し、有償で送迎を行うためには、バス・タクシーなどの営業許可を受け、営業用ナンバー(緑ナンバー)を取得する(運転者は二種免許)を取得する必要があります。

緑ナンバー(黒ナンバー)とは異なり、上記で説明したような自家用自動車(白ナンバー・黄色ナンバー車)による有償運送も認められています。

自家用自動車による有償運送(旅客運送)の種類

自家用自動車による有償運送(旅客運送)には、主に下記のものがあります。

  • 福祉有償運送(旧・市町村福祉輸送)
  • 交通空白地有償運送(旧・過疎地有償運送、公共交通空白地有償運送、市町村交通空白輸送)
  • ヘルパーによる有償運送、訪問介護員による有償運送(通院等乗降介助など)
  • 自家用車活用事業:法人タクシー事業者による交通サービスを補完するための地域の自家用車・ドライバーを活用した有償運送
  • 通学通園に係る自家用自動車の有償運送(幼稚園~中学校または、盲学校・聾学校など)

福祉有償運送は、主に要介護者や要支援認定者、基本チェックリスト該当者や難病の方々が利用しています。一方で、交通空白地有償運送については、その市町村に在住あるいは日常的にその市町村に用務がある方々・観光旅客などが利用しています(道路運送法第78条の2)。

ヘルパーによる有償運送(通院等乗降介助など)は、これは主に訪問ヘルパーさんが利用者を通院送迎することを指します(道路運送法第78条の3)。

自家用車活用事業:法人タクシー事業者による交通サービスを補完するための地域の自家用車・ドライバーを活用した有償運送については、2024年4月より新たに法人タクシー会社において、タクシー不足を補うために運行開始されました。

ここでの例外は、通学通園に係る自家用自動車の有償運送ですが、これはたとえば幼稚園バスなどを指しています。こちらも届け出は必要です。

自家用自動車による有償運送(旅客運送)を始めるには

上記の自家用自動車による有償運送(旅客運送)を始める事業者は、必ず許可や登録を得る必要があります。また、通園・通学に係る有償運送を除き、運転者は全員あらかじめ「運転者講習」を受け、修了証を取得する必要があります。

当社では、その運転者養成のために福祉有償運送と交通空白地有償運送、ヘルパーによる有償運送(通院等乗降介助など)の場面でご活用いただける「福祉有償運送運転者講習・セダン等運転者講習」を実施しています。

有償運送の運転者講習を受講が必要な方へ

上記をお読みいただき、福祉有償運送運転者講習・セダン等運転者講習の受講が必要な方は、以下のページからお申込みください。ご希望日がない場合には、出張講習にも対応しています。

また、それぞれの資格要件・受講が必要な運転者講習の詳細については、以下のページをご覧いただければ幸いです。

有償運送の許認可や登録を受ける方法について

自家用自動車による有償運送を始めたい方は、許認可や登録に関して、具体的な内容をお知りになりたい場合は以下の記事をお読みください。

実際に運用するにあたり、自動車の台数に応じて、選任しなければならない管理者の資格要件も変わってきますので、ご注意ください。上記のページで、それぞれ詳しく説明しています。

また、2022年4月以降アルコールチェックに関する義務化も行われますので、併せてこちらの記事もお読みください。

当社ホームページでは、今後も有償運送をはじめとした福祉送迎に関して、役立つ知識や情報を配信していきます。

【最後に】この記事を読んでいただいたみなさまへ

この記事を読んでいただいて、みなさまの現場でお役立ていただければ大変うれしく思います。

また、記事をお読みいただいた方から、時折当社へ「福祉有償運送」や「訪問介護員等による有償運送(ぶら下がり許可)」などの許認可申請に関するご質問やご要望をいただくことがございます。しかしながら、ある程度以上のお話しになった場合には、該当する許認可申請などについては、必ず管轄の行政機関へ直接お問い合わせいただくようにご案内させていただくか、もしくは行政書士へお繋ぎをするなどの対応させていただく場合がございますのでご了承ください。

スタッフより

当社では行政書士が不在のため、一定の内容以上の許認可申請にかかわるお話しになった場合については、上記の通り回答できない場合がございますので予めご容赦いただくますようお願い申し上げます。

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