新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)に対する当社の対応について

【有償運送】必要な書類・管理者の選任・自動車保険(共済)などについて

自家用自動車による有償運送を行うためには、必要な書類・管理者の選任・自動車保険の準備などが必要です。

以下の通り解説をしますので、事業を始める前に、必ず確認していきましょう。

目次

必要な書類

必要な書類は揃っていますでしょうか?以下の通り、必ず揃えておきましょう。

利用者(会員)名簿は、非営利法人・団体が実施する福祉有償運送のみ必要

非営利法人・団体が実施する福祉有償運送の場合には、利用者(会員)名簿の作成が必要です。

  • 自治体(市区町村)が実施する福祉有償運送の場合は作成不要です。
  • 交通空白地有償運送の場合は作成不要です。
  • 訪問介護員等による有償運送(ぶら下がり)の場合は作成不要です。

共通して必要な書類

  • 運転者名簿、運転者としての資格を証する書類や免許証等のコピー(写し)
  • 運転者証または乗務員証(修了証・従業員証とは別に作成をが必要です)
  • 自動車の日常点検記録表
  • 運転者の点呼記録表
  • 運行の記録(乗務記録表)
  • 重大(交通)事故の記録、苦情の記録

車体・車内の表示について

自家用有償旅客運送(福祉有償運送・交通空白地有償運送)の場合

車体表示運送者(事業者)の名称
「有償運送車両」の文字
登録番号(関群福第◯◯号、埼玉県交第◯◯号など)
この車体表示は両側面に表示する必要があり、ステッカー・マグネットでの表示が可能です。
車内表示運送者(事業者)の名称
運転者の氏名
対価(料金)
登録証の写し(コピー)

車体両側面に貼り付けるマグネットを作成したい方は、以下の記事でやり方を紹介しています。

訪問介護員等による有償運送(ぶら下がり許可)の場合

訪問介護員等による有償運送(ぶら下がり許可)の場合、福祉有償運送・交通空白地有償運送とは少し異なります。

車体表示運送者(事業者)の名称、または氏名・記号
「有償運送車両」または「78条許可車両」の文字
この車体表示は両側面に表示する必要があり、ステッカー・マグネットでの表示が可能です。
車内表示乗務員証
自動車登録番号
運賃および料金

車体両側面に貼り付けるマグネットを作成したい方は、以下の記事でやり方を紹介しています。

介護タクシー(福祉輸送事業限定)の場合

参考のために、介護タクシー(福祉輸送事業限定)の場合の車外・車内表示ルールも解説します。訪問介護員等による有償運送(ぶら下がり許可)とは少し異なります。

車体表示運送者(事業者)の名称、または氏名・記号
「福祉輸送車両」または「限定」の文字
この車体表示は両側面に表示する必要があり、ステッカー・マグネットでの表示が可能です。
車内表示運送者(事業者)の名称、または氏名
自動車登録番号
運賃および料金
運賃メーター器(タクシーメーター)の設置(距離制運賃の場合のみ)

日常業務で使用する書類の雛形をダウンロードするには(無料)

自家用有償旅客運送(福祉有償運送・交通空白地有償運送)の場合、日常的に運行管理の業務で使用する書類の雛形を、国土交通省さんのサーバーから無料でダウンロードすることができます(Excelファイル)。

(2021年1月22日追記)
上記書類のリンク切れが起きていたので、上記の書類雛形を新しいものへのリンクに修正しました。変更点の一例ですが、たとえば利用者の区分が4区分→7区分に増加したことが挙げられます。具体的には以下の通りに変更となっています。

旧区分新区分(2020年11月27日以降)
イ: 身体障害者
ロ: 要介護者
ハ: 要支援者、基本チェックリスト該当者
ニ: その他障害(知的・精神・内部障害等)
イ: 身体障害者
ロ: 精神障害者
ハ: 知的障害者
ニ: 要介護者
ホ: 要支援者
ヘ: 基本チェックリスト該当者
ト: その他の障害

具体的には、精神障害者・知的障害者・基本チェックリスト該当者が独立してひとつの区分となっています。

NPO等の非営利法人等が行う福祉有償運送では、上記を踏まえた形での名簿管理が必要になります。

また、交通空白地有償運送では、利用者の名簿管理が不要に変更となっていますので、併せてご確認ください。

必要な管理者の選任

運行管理の責任者、運行管理者について

有償運送の場合、以下の通りに運行管理の責任者または運行管理者の選任が必要です。

福祉有償運送
交通空白地有償運送
1事業所あたり、有償運送に使用する自動車が5台以上の場合、国家資格などの運行管理の責任者の選任が必要。4台以下の場合は、特に資格要件はありません。
運行管理の責任者について、詳細はこちらのページで解説しています。
訪問介護員等による有償運送1事業所あたり、介護タクシー+有償運送に使用する自動車の合計台数が5台以上の場合、国家資格の運行管理者の選任が必要。4台以下の場合は、国家資格は不要。
国家資格の運行管理者とは、運行管理者試験を合格するなどして、資格者証を有していることが必要です。

安全運転管理者について

福祉有償運送・交通空白地有償運送だけではなく、そもそも業務に使用する自動車の総台数(訪問介護に行く・通所の送迎に行くなどを含む)が、軽自動車・普通乗用車が5台以上、もしくは11人乗り以上の車両が1台以上ある場合には、安全運転管理者の選任も必要です。

安全運転管理者の詳細について、詳細は以下のページで解説しています。

運行管理者を選任している場合(訪問介護員等による有償運送)には、安全運転管理者の選任は不要です。

その保険、確認していますか?加入している自動車保険の内容をチェック

タクシーやバスなどの、一般旅客運送に使用する車両には、対人8,000万円以上・対物200万円以上(搭乗者傷害への対応を含むものに限る)の自動車保険(任意保険または共済)に加入することが必要とされていますが、有償運送も上記と同等の事業用などの保険に入ることとされています。

特に運転手が、個人所有の車両を持ち込んで業務に使用する場合には、任意保険または共済が有償運送の業務に対応しているかどうかをしっかり確認しましょう。これについての注意点は、こちらで解説しています。

まずは、任意保険・共済の基本についておさらいしましょう。

任意保険や共済の種別について

日常・レジャー用

日常・レジャー用は、業務使用と通勤・通学使用以外のすべてのケースで保険が出ることとされています。買い物へ行ったり、休日にでかけたりする目的などに使用する場合です。

通勤・通学や業務で使用する場合も、保険会社が定める基準日数よりも使用することが少ない場合には、「日常・レジャー用」とすることが可能です。また、運転手本人の通勤・通学だけではなく、家族の送迎の場合も、保険会社によっては「日常・レジャー用」で問題ないとされる場合もあります。必ず保険会社に確認をしておきましょう。

通勤・通学用

通勤・通学用では、たとえば保険会社では週5日以上または月あたり15日以上、通勤・通学で自家用自動車を使用する場合に必要とされています。

業務用

業務用とされる使用状況の目安は、同じく週5日以上または月あたり15日以上、お仕事で自家用自動車を使用する場合に必要とされています(たとえば、通勤のみだけではなくて、訪問介護の業務に個人所有の車両を使用するなど)。

業務で自家用自動車を使用する場合でも、保険会社が設定している条件よりも業務使用の頻度が低ければ、使用目的が日常・レジャー用で良いとされている保険会社がありますので、必ず保険会社に確認をしておきましょう。

有償運送で使用する場合は、以下の注意点がありますので併せて必ず確認をしておきましょう。

有償運送で使用する場合の保険は?個人所有の自動車は注意が必要

法人名義の自動車であれば、事業用として加入をしておきます。基本的に、法人はこれで問題ないとされています。

個人所有の自動車の場合は、話が少し変わってきます。まず最初に、上記の法人名義の自動車と同等以上の自動車保険(任意保険)に加入をしておくことが必要とされていますが、そもそもお仕事をする日数が少ない場合には、日常・レジャー用でも良い場合もあります。詳しくは、各保険会社さんに十分に確認をしてください。

注意してほしいのは、活動の実態を丁寧に事前説明しておくことです。有償運送という業務内容が、いわゆるタクシーや運転代行サービスのような営業類似行為として、保険加入自体を対象外とする・所定の審査が通らない場合には保険金が支払われないといった保険会社もあります。何かあってからでは遅いです。たとえ、運輸支局や権限移譲された自治体、地域公共交通会議等(協議会)の書類上の確認を通過したからと言われて、それで保険会社さんがOKというわけではない場合もあるようです。事前にしっかり確認しておきましょう。

通販型の保険(いわゆる、インターネット加入できたりダイレクト型といった自動車保険)や、共済については特に注意が必要と思われます。

スタッフより

運輸局や協議会的にOKと言われたものの、実際に保険会社さんに確認してみると「有償運送行為には審査が必要。証明書を提出して欲しい」といった事例や、「有償運送を行うことが具体的に決まったら、事前に問い合わせて欲しい」といった事例を聞いています。

スタッフより

そのほかには、会社には「訪問介護業務または有償運送するために通勤・通学用で良いと言われた」ものの、よく勤務日数を聞くと勤務日数が月15日を超えているケースも見受けられます。会社事務所に出勤するのであれば構いませんが、利用者宅に直接向かう訪問介護業務や、ましてや送迎を頻繁に行う場合には、業務用ではないとダメなケースがあります。

もし万が一のときに保険金が出なかったら?

自分だけではないのです。他人の命をお預かりしています。かかわる全員が不幸になりますし、とても無責任です。

有償運送向けの自動車保険(特別な任意保険)

運転者の持ち込み車両で送迎を行っている、移送サービス・自家用自動車による有償運送事業者向けの自動車保険(任意保険)が各社から出ていますので、以下の通り確認をしておきましょう。

運転者の持ち込み車両自体の、自動車保険(任意保険)の内容を特に変更しなくても良いとされている、新しいタイプの自動車保険であることが特色です。詳しくは、各保険会社さんに問い合わせてみてください。

事業者が、運転者の代わりに保険加入する上乗せ型の自動車保険

損保ジャパン日本興亜株式会社様

ボランティアドライバーさん・運転手の従業員さんなどが自ら所有する、個人所有の自家用自動車を移動・送迎サービスに使用している間の事故を、事業者側が加入する保険で優先して補填するための保険です。2019年6月発表。

東京海上日動火災保険株式会社様

上記同様の自動車保険です。2020年11月作成。

スタッフより

これで、何事も心配することなくお仕事ができるかと思います。

自動車保険以外の保険(乗車中以外の保険)

自動車保険(任意保険)や共済では、乗車中の事故に対しては補償がされますが、乗車中以外については以下の保険を事業者側などで加入しておく必要があります。

ふくしの保険さんのホームページで紹介されていますが、全国の社会福祉協議会で「福祉サービス総合補償」などのケガの補償・賠償責任の補償、オプションとして感染症の補償に加入することができるようです。交通事故以外の、介助中の事故などに適用とされています。

よろしければ、こちらの保険の詳細もご確認ください。

その他には、ボランティア活動保険送迎サービス補償といったものもあります。ボランティア活動保険では、有償ボランティアでは使用できないなどの条件があります。いずれも、よく確認しておきましょう。

注意をしすぎるといったことはないはずです。切れ目のない保険加入が大事です。

この記事を読んで「役に立った!」と思ったら、ぜひSNSなどでシェアしてくださいね
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
トップへ
目次
閉じる